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炎上する世界貿易センターに取り残された人々を救出すべく命がけでビルに突入し、ビルの崩壊で命を落とした警官隊や消防隊員に対してその勇気と献身的態度を賞賛する声がアメリカ合衆国のみならず世界中から寄せられ、その遺族に対する募金や手紙も世界各国から寄せられた。 また、同じような賞賛は有毒物質が散乱する事件現場で遺体や遺留品の捜索を行った作業員たちにも同様に寄せられた。この様な中で、ニューヨークに在住している日本のミュージシャンの坂本龍一は、「再度テロ攻撃が起きた際に逃げられるように(高級SUVの)レンジローバーを買った」と雑誌内で発言し批判を浴びた。 娯楽・文化活動の自粛 世界貿易センターにおける捜索作業の終了に対する式典(2002年5月28日)テロ以降、ニューヨークでは数々のアトラクションが、市民感情およびセキュリティ上から興行中止となった。しかし、ブロードウェイのミュージカルやメジャーリーグをはじめとする多くのプロスポーツは程なくして再開し、打ちひしがれたアメリカ合衆国国民の心を慰めた。 放送自粛 また、全米1200もの系列局を傘下にもつラジオ放送大手のクリアチャンネル(Clear Channel Communications)は、事件直後に放送自粛曲リストを作成した。リストには以下のような著名なアーチストの名曲が多数含まれ物議を起こした。 ルイ・アームストロング「この素晴らしき世界」 クイーン「地獄へ道づれ」・「キラー・クイーン」 ジョン・レノン「イマジン」 ビートルズ「涙の乗車券」・「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」・「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」・「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」 サイモンとガーファンクル「明日に架ける橋」 レッド・ツェッペリン「天国への階段」 ドアーズ「ジ・エンド」 レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン 全曲 映画関連ではアメリカ合衆国国内や同盟国では、ニューヨークを舞台にしたりテロをモチーフにした映画は「被害者に不謹慎」として公開を延長、または自粛する作品が相次いだ。日本でも2001年9月14日の「金曜ロードショー」で、ニューヨークにおける爆破シーンがある『ダイハード3』が放送予定だったが自粛され、その他の映画も自粛された。 コラテラル・ダメージ スパイダーマン 移動手段の変化 テロ攻撃の後、アメリカ人の多くが民間航空機による移動を避けて自家用車による予備校 を選択したために、同年の10月から12月までのアメリカ合衆国における自動車事故による死者の数は前年比で約1,000人増加した。また、アムトラックやグレイハウンドなどの、民間航空機以外の中長距離交通機関やレンタカーの利用者も急増した。 ブッシュ大統領の支持率 事件直前、ジョージ・W・ブッシュ大統領の支持率は、50%を切っていた。そもそも、前年の大統領選挙は僅差での勝利であるために、また大統領選における大規模な混乱は選挙の正当性への議論を招いたことから、選挙直後から政権支持率は高くなかった。大統領就任後の初めての大きな事件としてその指導力が国民の注目を浴びることとなり、それがテロとの戦争として位置づけられたことから、事件直後には国民の支持率は9割に到達、いみじくも政権最初の年から国民の支持を得た形となった。 国際社会の対応 このテロに対する国際的な反発は大きかった。国連は9月12日にテロ非難決議を採択。北大西洋条約機構 (NATO) とロシアは、「国際社会が結束してテロと戦うべき」という共同声明を発表した。 また、欧米諸国だけではなく、日本やサウジアラビア、インドなどのアジア諸国もアメリカ合衆国を支持し、1980年代にパンアメリカン航空機に対するテロを支援した過去のあるリビアや、タリバーンの公然たる後援者であったパキスタン、イランアメリカ大使館人質事件以来アメリカとは犬猿の仲であるイランでさえ犯人グループを非難し、アメリカ合衆国に対する支援に同意した(但し、アメリカ合衆国はこの後、後述するようにアフガニスタン、イラクに侵攻するが、これが中東の反米感情を刺激したことを原因として2007年にはイランがイラク国内の過激派に武器を供与している疑いがあると報道された)。 2006年11月14日に、反米的なウゴ・チャベス大統領率いるベネズエラの国会は、アメリカ合衆国大統領に呼びかける決議案を満場一致で採択した。メキシコ国境における壁の建設を激しく攻撃し、第4章で、「イスラム・テロとの戦争」の根拠となった2001年9月11日の事件について『ブッシュ政権が、ワールド・トレード・センターとその犠牲者に対する自爆テロに関し、またペンタゴンに激突したとされる航空機についての明確な釈明、およびビンラディンとブッシュ家との関係を提示するよう強く』[3]要求している。 その後 在りし日の世界貿易センタービル 2004年9月11日、ツインタワーが光線によって再現された 2005年時点の現場跡地おせち 政権は、このテロ事件後のアメリカ合衆国世論の変化に合わせて、2002年に国際テロ組織とテロ支援国と断じた悪の枢軸(イラク、イラン、北朝鮮)との戦いを国家戦略とし、「アメリカの防衛のためには、予防的な措置と時には先制攻撃が必要」として推進する方針を決めた。これをもとに、アメリカ合衆国はイラクに対して大量破壊兵器を隠し持っているという疑惑を理由に、イラク戦争に踏み切った。 この行動に対しては、アフガニスタン(=ターリバーン政権)攻撃と異なり、国際的な態度は分かれ、イギリスや日本、フィリピンやスペイン、イタリアなどのアメリカ合衆国同調国と、フランスやドイツ、ロシア、中華人民共和国などのアメリカ非同調の立場に分かれた。 その後の2004年10月、アメリカ合衆国政府調査団は「開戦時にはイラク国内に大量破壊兵器は存在せず、具体的開発計画もなかった」と結論づけた最終報告書を米議会に提出。2006年9月には、アメリカ上院情報特別委員会が「旧フセイン政権とアルカイダの関係を裏付ける証拠はない」との報告書を公表しており、開戦の正当性が根底から揺らぐ結果となっている。 詳細はイラク武装解除問題又はイラク戦争を参照 またブッシュ大統領は、イラク戦争後の2004年に中東首脳を招いて会談を開き、サウジアラビアやシリアの様に王制や独裁が色濃い中東各国がテロの温床になっているとして、これらの国々を民主化すると宣言し、中東各国は“それぞれの国情を無視しアメリカ式を押し付けるもの”と強く反発した。アメリカ合衆国は中東民主化を今後の外交の方針に掲げるとしているが、この様な強権的なやり方には中東諸国のみならず、多くの国から批判が集中している。 さらに、「アメリカ合衆国が塗装工事 であり続ける為に必要」として、「愛国者法(反テロ法)」を制定、2005年7月には暫定法であった同法を恒久化。市民のプライバシーを大幅に制限、公安活動の用に供するとして、また12月には、国家安全保障局の行なう不法な盗聴を大統領権限で事実上黙認していた事、2006年5月には、“テロリスト関係者、またはそれらと少しでも接触のあった外国人”をアメリカ合衆国入国の際に令状抜きで不法に連行・収監(=拉致)、自白を取る為の拷問がCIAとFBIによって行なわれていた事が明らかになるなど、全体主義化傾向が国内のリベラリスト・市民団体から批判されている。 跡地の再開発 世界貿易センターの跡地については、遺族から慰霊の場としてほしいという意見もあった。しかし多くのオフィススペースを失ったためにニューヨークから企業が流出することを恐れた市当局や、跡地を所有してきたニューヨーク・ニュージャージー港湾局らは、金融街に近くビジネス街の一等地であるこの場所に新たなオフィスビル・商業施設と交通ターミナルの再建を希望した。当初の再建案はあまりにも経済復興の色が強く遺族の反対で撤回され、改めて世界の建築家を集めて行われた建築設計競技の結果、アメリカ人建築家ダニエル・リベスキンドの案が採用された。